スピンをかけろ!!ラケット選び
2018/07/21
テニスにおいてラケット選びは重要です。
性能・かっこよさ・人気選手が使ってか?など、選び方は人それぞれかもしれません。
性能に関してもプレースタイルにより、扱いやすい種類のラケットが分かれてきます。その中で、テニスの初心者が特に習得したいテクニックの一つである「スピン」に注目して、各テニスメーカーのラケットについて考察してみましょう。
まずスピンが掛け易いラケットとはどのようなものでしょうか?
一般的には「横ガットの本数が少なく、縦ガットが動きやすい状態の物」だと言われています。インパクト時にボールがガットに当たりガットが動きます。
その後、縦ガットが元に戻ろうとして打球にスピンがかかります。これを「スナップバック」と言うそうです。
このガットの動きが大きく・速いラケットがスピンの掛け易いラケットと言えるでしょう。
またボールの引っ掛かり感が分かりやすくなるため、初心者でもスピンをかけている感覚を覚え、スピンの向上を早める事が出来るでしょう。それでは各メーカー事に詳しく調べて見ましょう。
ヨネックス
スピンを掛け易いラケットとしては「VCORE Si 98」が良さそうです。特徴としてはアイソメトリックスと呼ばれる四角いフレーム形状をしており縦横のストリングの長さを均等化し打球時の可動域を広げ、スウィートエリアを上下左右に拡大しています。
「BTハイブリットドストリンギングシステム」ではグロメットの密着度を高めボールを潰しパワーを生み出すためホールの形状に拘り、適所で形状を変化させストリングの可動域を効果的に広げています。
最近では「VCORE DUAL G」と呼ばれるモデルも人気のようです。
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元々は1946年に漁業用の木製浮きを製造する「米山木工所」として創業しました。その後1957年にバドミントンラケット製造を開始し、1970年頃にテニスラケットに参入しています。
契約プレイヤーとしてはスタン・ワウリンカ、アナ・イバノビッチ、マルチナヒンギス、伊達公子、マルチナ・ナブラチロワなどがいます。
ラケットに関しては2014年にドイツのテニス専門誌テニスマガジンで「EZONE Ai100」が最優秀ラケットに選出されました。すべてにおいて弱点がない所が評価されたようです。
バボラ
普通のスイングでも回転が掛かりやすい
結構使ってる人多いです。
スピンを掛け易いラケットととしては「ピュアアエロツアー2016」がお勧めです。シリーズ中、最もヘビーなスピンが打てると宣伝されています。
ストリングパターンは縦16本×横19本となっており横ガットの本数は一般的ですが、ストリングパターンのマス目をやや大きめに変更しています。
更にグロメット(ストリングを通すフレームの穴)を楕円上にし、ストリングの可動範囲を従来品より70%拡大しています。
この2つのテクノロジーにより、これまで以上にスピンがかかり易くなっています。
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ラケット市場への参入は1994年と最近の事ですが、ラファエル・ナダルが全仏オープンを9勝、さらにグランドスラムを達成した時に使用しており、日本国内でのテニスラケット売り上げランキングでも上位に多数ランクされています。
スリクソン
か弱くても、パワーを補う
しなるラケット
ケビン・アンダーソンモデルの「SRIXON REVO CX2.0TOUR」がスピンを打つには良さそうです。
フレーム内部に高反発ウレタン「ソニックコア」埋め込み、フレームの反発力を増幅させボールスピードを向上させています。
このラケットを使用したことでケビン・アンダーソン選手は194km/hから203km/hに平均サーブスピードが上がったようです。
またボールの食い付きが良く、スピンコントロールのホールド感を最適化しています。
1990年後半にゴルフ用具メーカーとして「スリクソンスポーツ」となり、2009年頃テニスラケットにも参入しました。
主な契約プレイヤーはケビン・アンダーソン、奈良くるみ、ザリーナ・ディアスなどです。
ウィルソン
テニスラケットブランドと言ったら、ウィルソン!
「ハイパーハンマー」や錦織圭選手が使用している「BURN95」なども注目ですが、スピンをかけるのに非常に最適なラケットがあります。それは「steam99s」と「steam105s」です。このラケットにはSPENEFECTと呼ばれる技術が搭載されています。
これは縦16×横15の横ガットが少ないストリングパターンとなっています。クロスがメインより少ない時にガットずれが大きくなり、さらにガット戻りが速くなるというスピンを生みやすい構造で、またコントロール・面圧の維持・ストリングの消耗度を考慮した時に縦16×横15のストリングパターンが最適だという事です。
まさにスピンを掛けるために生まれてきたラケットです。
ウィルソン スチーム 99S 2016(wrt73070u) 新品価格 |
ウィルソン スチーム 105S 2016(wrt73090u) 新品価格 |
1916年に当時のアメリカ合衆国大統領の名前を社名にしようとしましたが許可が下りませんでした。そのためウィルソンの名前を持つ社員を社長とし会社名を「トマス・E・ウィルソン社」としました。この会社は当時あまり無い「無条件での2年間保障」をすべての製品で実施しています。
その後1970年台にアルミニウム素材のラケットを開発し大きく発展しました。
ジミーコナーズ、スタン・スミス、ジョン・マッケンロー、クリス・エバートなどそうそうたるプレイヤーとも契約しています。1970年台に日本販売支社を設立しています。
1983年にはグラファイトとケブラー構造のラケットを開発し、業界全体を金属製フレーム→複合材料フレームに変換させるきっかけをつくりました。
2000年頃にはウィリアムス姉妹が「ハイパーハンマー」を使用し活躍しています。その後もフェデラーやダベンポートといったトッププレイヤーとも契約しています。
最近では日本が世界に誇る錦織圭選手と契約しており、日本国内でもウィルソンラケットの注目が高まっています。現在、世界シェア1位のテニスラケットブランドです。
ヘッド
軽い、パワーがあるので
テニス初心者でもオススメメーカーです。
ラケットのテクノロジーとしてはインパクトの衝撃を電気信号に変換して振動を減退するコンピューターチップのインテリジェンス、高反発メタルであるリキッドメタルや強い衝撃に硬く、ソフトタッチでは柔らかく保つD30などの技術があります。
その他「スピード」・「インスティンクト」シリーズに採用されているのは世界最強・最軽量の素材「グラフィン」で炭素原子一個分の厚さで強度・放熱性・電気特性などを持っています。
また常識を打ち破った、重量配分をヘッドとグリップ位置に持ってきた「極バランス」ラケットの元となるモデルを発表しています。これまで剛性を保つためフレームは厚くなっていましたが、「グラフィン」を採用した事でフレームを厚くすることなく、厚ラケットなみのパワーを生み出し、「極バランス」も加わりスイングスピードに関らずパワーのあるボールを打つことが出来ます。
最近では「FLEX POINT」というラケット屈曲する技術も開発されています。
その中でも注目のモデルは「ヘッドグラフィンXTエクストリーム」モデルです。
その中の「レフプロ」はグロメット交換によりスピン・パワー重視のストリングタイプである縦16×横16することができます。このメーカーは革新的な技術を多く開発しているようです。
ヘッド(HEAD) 2017 グラフィン タッチ エクストリーム グリップサイズ:G2 新品価格 |
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ヘッド(HEAD) 2017 グラフィン タッチ エクストリーム 価格:18,900円 |
ヘッド 2015 グラフィン XT エクストリーム プロ(315g) 価格:12,800円 |
契約選手としてはアーサー・アッシュ、アンドレ・アガシ、エレナ・ドキッチ、マリア・シャラポア、ノバク・ジョコビッチなどです。
プリンス
女性に人気がありますが、万人向けのラケットが多いです!
ラケットは「TOUR 95」や「HARRIER 100」などがあります。スピンを掛けるという事ではやはり「EMBLEM」シリーズである「115 ESP」と「105 ESP」が特に有名です。
このラケットは共に軽量で特に「115ESP」は255gの軽さです。主な技術としては「ESP」があり、ストリングスの密度を下げる事(縦14×横16)で最大で30%もスピン量を増加させます。
また「EX0³」はフレームの上下左右にO型形状のあなを配置する事でスイートスポットを拡大し、スイングスピードをアップさせスピン時のボールスピードを上げています。またストリング面の安定性向上を図っています。
このラケットはストリング面が110平方インチありデカラケと呼ばれ有名です。一時ベネトンの参加となっています。かつてはナブラチロワやシャラポアが愛用した事でも有名です。
現在は経営再建中となっています。契約プレイヤーとしてはダブルスのスペシャリストであるブライアン兄弟やジョン・イズナ―、エレナ・ヤンコビッチなどがいます。
ブリジストン
強烈なスピンは、ラケットが作ってくれる!
ラケットに関しては「calneo」や「X-BLADE」などがありますが、スピンを掛けるという事に関しては、「X-BLADE」が良さそうです。
グロメット向きをストリング方向に合わせる事でストリング可動域10%拡大させスイートエリアを拡大してスピン性能を向上させたアクティブストレートグロメットや内側を直線型、外側を曲線型にしたハイブリッド形状によりボールを潰し手強烈なスピンを生み出すVX-shield Structurを搭載しておりスピンに適しているラケットだと思います。
BRIDGESTONE(ブリヂストン) X-BLADE VI310(BRAV61) 価格:27,540円 |
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契約プレイヤーとしては福井烈や菊地玄吾などがおり、以前は神尾米も契約していました。
最後に
ここまでテニスメーカー7社のラケットに対していろいろと調べて参りましたが、評判としてはウィルソンの「SPINEFECT」やプリンスの「ESP」などの技術が搭載されたラケットがスピンの掛け易いラケットだと言われています。ただし、スピンの掛け易いラケットだからといってスピンの量が増える訳ではないということも知っておく必要があります。実際にスピンを掛けるのはプレイヤーです。
さらに最近の傾向としては、スピンボールよりもファストボールで攻めて「相手の判断時間を減らす戦い方」が増えているのも事実です。だからこそ、このファストボール全盛の時代にスピンボールで敵を翻弄することが最高にかっこよく見えるのかもしれません。
ハードヒッターがいつも通りのスイングでも、回転が掛かります。ですので軌道が若干それるため、非常に嫌らしい打球となるでしょう。
「速い!テニスボール2個分曲がる!」
私はスピンラケット好きですし、おすすめいたします。
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ボールを潰して、回転を掛けるラケットです。
ハードヒッターの男性におすすめ!